受講生インタビュー-翻訳のほうが向いてるかなと思ったり

受講生の声(1)
名前

春季翻訳者養成講座 本科コース 受講生。

平日お仕事をされながら、夜に翻訳者養成講座を受講されていた生徒さん。お忙しい中でも、課題も含めて受講されていました。

----- 簡単なプロフィールをお教えいただけますか?

「今は、光学関係の機器を開発している会社にいます。」

「私は直接的に開発に携わってはいないんですけど、広報的なことなどをやってます。あと、いろんな機械の設計を社内でするので、その設計補助でCADでいろいろ作ったりとか。
今の会社は今月で三年目に入るんですけど、それまでぜんぜんやったことない仕事ばっかりやってるんです。すごいちっちゃい会社なんですけど。だから、いろんなことやらざるを得ない状況で・・・(笑)。でも、ちょこちょこいろんなことやるほうが面白いですけどね。」

----- 社内で翻訳をされるのですか?

受講生さんの写真「うちは取引が国内と欧米しかないので、中国語は全く使わない仕事なんですよ。以前は電器メーカーのショールームのアテンダントを、3年くらいやってたんです。中国語担当で入って中国のお客さんにいろいろ商品の紹介とか、そういう仕事をしてたんで、そのときは中国語を使ってましたね。」

----- 中国語はどれくらい習ってらっしゃいますか?

「始めたのは大学に入ってからです。だから18歳で、それから大学を卒業するまでやって。で、どれくらいかなぁ。私、結構勉強は飛び飛びで、止めたり、始めたりみたいな感じでやってるんです。大学4年間と、アテンドの仕事で3年。その間に3年ぐらい空きがあるんですけど。で、1年前にここで勉強を始めたんです。だから合計すると8年くらいですね。」

----- 大学に入ったときは、なぜ中国語を勉強しようと思ったんですか?

「ちょうど私が大学に入るちょっと前くらいですかね、「これからは中国がくるぞ」って話があって。なんかそういう流れで、じゃあ中国語やろうかなって感じです。語学好きということもあって、英語のほうにいってもよかったんですけど、どうせやるならちょっと変わった言葉がいいな、と。今ほど中国語をやる人が、周りにいなかったんですよ。今はすごい多いけど、私のときは『なんで中国語なん?!』 『ちょっと、変わった人やね』なんて言われてました(笑)。」

----- 留学の経験などは?

「大学4回生の1年間と、卒業してから半年間はずっと大連にいたんです。単位交換みたいな制度が大学にあったんで、卒業式だけやりに日本に戻ってまた中国に半年戻って。大連の学校の方は外国人向けの語学のクラスみたいな感じでした。」

----- 中国での生活はいかがでしたか?

受講生さんの写真「向こうの1年と半年はね、もう・・・夢のように楽しかったです! あんまり、勉強しなかったし(笑)。なんか一旦馴染んでしまうと、授業とかもそんなにきつきつにあるわけじゃないし、休みが結構多いから旅行に行ったり、いろんな楽しみもあるし。ほんと遊んでました(笑)。」

----- アーキヴォイスの翻訳講座を受講されるまでに、何か検定試験などは受験されたのですか?

「留学中にHSK8級をとりました。日本に戻ってから中国語の仕事(ショールームの仕事)を始める前に3年ほどブランクがあったので、そのときに中国語を忘れないように中国語検定試験を受けました。中国語検定は2級ですね。HSKのほうは、中国語やってる人だったら、特に留学したい人だったら頑張る試験だと思うんですけど、すごく意地悪問題が多くて。嫌だった記憶しかないなぁ(笑)。」

----- 翻訳を意識されたきっかけとかありますか?

「もともと人と喋ったりするのが、あまり好きじゃなかったんですよ(笑)。でも縁があって、ショールームで働いてずっと喋る仕事をしてたので、喋る楽しさはわかったなぁと思って。で、もともと性格的に喋ったりするよりも読み書き、本を読んだりとか、そういうほうが好きなんですよね。だから、前から翻訳のほうがもしかしたら向いてるかな?と思ったりして。喋るほうは、ちょっと仕事でできたから、今度は仕事で書くほうができたら良いなと思って。」

----- 実際に翻訳をやってみて、面白いなと思ったところは?

「えぇっと、面白いなと思えたのは半年くらいたってから(笑)。それまでは、すごくつらかったんです(笑)。喋るのって文法をちゃんと知らなくても、極端に言えばなんとなく通じるところがありますよね?翻訳の場合は、文法をちゃんとわかってないと文が組み立てられないし、語彙とかも間違うと先生に指摘されちゃうから。宿題でも、全然、キーボードが進まなくって!(笑)文の組み立てが良くわかってないから、どこから取り掛かっていいかわからないんですよ。基礎科の後半くらいからやっと面白さがわかってきました。」

----- 基礎科・本科を通して受講されてきて、自分の中で「成長できた」と思えることは?

受講生さんの写真「もともと文法が苦手だったんですよ。でも翻訳をやり始めると、そういう勉強もしないといけませんよね、文法もわからないといけないから。なんか、知らず知らずのうちにそういう力が身についてきたみたいで。こないだ出張で、初めてアジア圏のシンガポールと中国に行ったんですよ。ずっとこうやって翻訳の勉強をしてると、ほとんど実際に喋ることはないですよね。それで、久しぶりにそんなに喋れるかなぁ・・・と思ってたんですけど、やっぱり文法がわかってると言葉が出てきやすいっていうのがわかって。なんか、前よりも「喋れる感」があったんで、それがすごい大きい発見でしたね。」

----- 翻訳者養成講座を受講する前と、実際にコンピューターの前でキーボードを打ってみて、《翻訳》というものに対して意識の変化がありましたか?

「もう想像通り!なんか、家で一人で黙々と、コーヒーをいれて、頭をかきむしりつつ、苦しみながらやる作業だと思ってたんですけど、実際宿題をやるときも、そうやって苦しんで・・・(笑)あ、やっぱりな!っていう感じでしたね!(笑)」

----- 最初の読みは当たってたってことですね。

「なんか、こう、言葉をひねり出すような感じがずっとあったんですよ。もう、ずーっと文章を推敲して、こねくり回してるイメージがあったんですけど、実際、なんか宿題やってるときもそんな感じで・・・「あぁ、これか。」って感じ(笑)。脳の体操ですね、ほんと、なんか、パズルやってるみたいな。」

----- ちなみに、日中と中日との違いはどのように感じますか?

「やっぱり日本人なので、中日のほうが楽ですけど・・・でも、面白さはどっちも同じくらいですね。日中のほうは、こう、日本語を置き換えていくみたいな、パズルみたいな感覚があるんですよ。それで辞書とか何も使わずに何文も連続で訳せると、「楽しい!!」っていう感じです。中日のほうは日本語がネイティブだから、よりこなれた表現や、より日本語らしい、いい表現がないかなと思って考えるのが楽しい。そういう違う楽しみがあって。」

----- 今のお仕事をベースに、将来どのようにこの講座で身につけた能力を生かしていけたらと、思っていますか?

受講生さんの写真「そうですね・・・今やってる仕事は、直接中国語を扱わない仕事なんですけど、せっかく光学の業界にいるので、そういう分野の翻訳とかをできればいいなと思いますよね。いつか仕事にも役に立つかもしれないし。
あとは、いろんな教材をやってて、あまりにも楽しい教材と苦しい教材の差が激しいんですよ。苦手な分野っていうか、嫌いな分野がいっぱいあることがわかったので、もうちょっとオールラウンドにできるように色々な幅広い知識をもっと勉強しないといけないなぁ、と思ってます。苦手な分野ってね、やっぱり専門用語が多かったり、硬い文章だったり。法律関係の文章を中日の授業でやったりすると、日本語の表現を知らないんですよね・・・。その法律文・条令みたいな、そういう硬い文章でどういう用語が使ってあるのかとか。そういうのをちゃんと勉強しないといけないんだなぁ、って。日本語を勉強しないとね。特殊な言い回しだから、日本人でも良くわからない表現があったりしますよね。そういうのも勉強すれば面白いのかなぁ、と思います。」

----- なるほど。では、次に、アーキヴォイスを知ったきっかけを教えていただけますか?

「えぇっと、今の会社に入って中国語は使わなくなったから、もう一回忘れないように勉強しようかなと思って。翻訳もやりたいと思ってたので、学校を探してたら・・・関西ってないんですね、中国語翻訳のクラスがほとんど無い。それでネットで探して、やっと探し当てたのがこちらだったんです(笑)。」

----- ありがとうございます(笑)もともと、《翻訳》のクラスを探しておられたんですね?

「そうですね《翻訳》に限定して。実際に来てみたら雰囲気も良かったし、やっぱり少人数でやっていただけるっていうことだったんで「それはいいな!」と思って。」

----- 少人数が良かったということですが、実際に授業を受けてみて「少人数はいいな!」と思っていただいた点は?

「以前に他の学校にちょっとだけ通ったことがあって。それは通訳の学校だったんですけど、10人くらいのクラスだったんですよ。そうすると、先生が自分にかけてくれる時間っていうのが、やっぱり10分の1になるんですよね。なんか、あんまり面白くなくて。それでアーキヴォイスはいいと思ったんです。で、実際にやってみて、やっぱり、すっごく良くて・・・。人数が少ないと、分からないこともすぐに先生に聞けますよね。後で聞くのと、すぐその場で聞くのとじゃあ、全然違うと思うんですよね、理解度が。それが一番良かった。あと、人数が少ないとね、例えば誰かがお休みされるじゃないですか、そうすると自分と先生とで《マンツーマン》!(笑)人数が減れば減るほど・・・こんなこと言っていいのかなぁ・・・「おいしい」!!(笑)10人もいたら、1人や2人休んだって、あまり変わらないんですけど、3人とか2人のクラスで1人2人休むと、もう、1対1になるから、すっごい贅沢だなぁ~と思って!ありえないですよね。」

----- 講師はいかがでしたか?

受講生さんの写真「お2人とも好きですね。日中の先生は歳が近いから、お友達みたいな感じで、もともと結構面白い方なので和気藹々としてて楽しいんですよ!中日の先生のほうは、なんか違った意味の楽しさというか、すごく説明も上手だし、授業の進め方もそうですし、分からないところはちゃんと分かるように教えてくださるし、すごく密度の濃い授業だなぁっていつも思うんですよね。内容が濃いというか。」

----- 具体的には?

「情報量がやっぱり多いんですよね。中学生のときからずっと中国語が好きで、今も翻訳のお仕事をやってらっしゃるんで、話題も豊富だしいろんな情報をくださるので、「そうなんだ!」という話が多くて、面白いです。」

----- 課題をこなすのにどれくらいの時間がかかりましたか?

「教材によるんですが、わたしはぎりぎりにならないとやらないタイプなので(笑)。大体一回ざっと訳して、もう一日かけて見直して、後の細かいところを詰めていく感じで2日はかけるようにしてるんです。教材によってすらすらできたり、時間がかかったりします。でも、まぁ、大体授業の前の日は徹夜してます(笑)」

----- お仕事と勉強の両立って、結構大変だったんじゃないですか?

「基礎科は土曜のクラスだったので前の日徹夜でも大丈夫だったんですけど、平日のクラスになってからは、仕事が終わってから来るから頭がふわふわの状態で来てます。週に2日授業があるのでずっと課題がある感じ。土曜にまとめて授業があったときは、週の前半は休んで、後半にまとめてやって・・・という感じだったんですけど、本科に変わったときに最初は週2日授業のペースがつかめなくて、ずっと課題に追いかけられてるような感じで、しんどかったです。」

----- クラスメイト同士から、学ぶところはありましたか?

受講生さんの写真「ありますね。課題を返していただくときに、それぞれの人がやった課題も自分のと一緒に返していただきますよね。だから私にできないところが彼女にできたり、まぁ、逆もあったり。同じ文章を訳してても全然訳し方が違うので、「あぁ、こういう言い方もあるのか!」という発見があって面白いです。」

----- もし、この講座を人に勧めるとしたら、どういった点がオススメポイントですか?

「第一にやっぱり人数が少ないから、理解も早いと思うし良いですよ。っていうのと、教材も実際にお仕事であったものから作成されてるので、本当にプロになったらどういう仕事が来るのかとかが、わかりますね。中日の先生は授業の中の雑談の中でもそういう話をしてくださるので、参考になります。こういう風にできたらいいなと思いますよね。」

----- 本日はありがとうございました。この後、授業がんばってくださいね。

「はい、ありがとうございます。」

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